Krile Advent Calendar 17日目

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Krile Advent Calendar の17日目です。

今回は、現在放送中のアニメ「Lostorage incited WIXOSS」の前身にあたる

アニメselector infected WIXOSSならびにその2期にあたる

selector spread WIXOSSを紹介します。

 

 

 

この「selector」シリーズですが、同時期に発売されたTCGWIXOSS」と世界観を共有していて、つまるところの販促アニメ的な位置付けです。

このTCGWIXOSS」は”タカラトミー×美少女”のキャッチコピーが表す通りに全てのカードが美少女尽くしで、男は一切登場しません。美少女だらけのカードゲームといういかにも陳腐そうな概念とは打って変わって、カードゲームとしての出来もシンプルながら練られたものであり*1、今でも国内人気TCGの一つになっています。

 

当然そのTCGWIXOSS」の販促アニメとしてスタートした「selector」シリーズは、いかにもカードゲームの販促アニメらしい美少女同士が仲良くカードゲームをするアニメだろうと思っていました。

が、

蓋を開けるとそこに待っていたのは女性同士の生々しい感情が渦巻く禁断の園

大まかなストーリーはこうです。

中高生の間で流行しているカードゲーム、WIXOSS。その中でも「ルリグ」と呼ばれる感情を持ち、話しかけてくる特別なカードを持つ少女は「セレクター」と呼ばれ、セレクター同士の戦い、「セレクターバトル」で勝ち続ければ自分の願いを叶える存在「夢限少女」になれる。しかし、3回セレクターバトルで敗北してしまうとセレクターとしての資格を失ってしまう。

セレクターに選ばれた少女たちは、自らの願いを叶えるべくセレクターバトルの世界に引き込まれてゆく……。

「願い」はこの作品のキーとも呼べる存在になっていて、登場人物にも様々な願いがあります。「友達が欲しい」、「ライバルを蹴落としたい」、「禁断の恋を成就させたい」など…。

少女たちは、「自らの願いを叶える」という欲望に突き動かされ、ある者は自らの為に戦いから逃避し、ある者は自らの為に勝利を渇望します。そこに渦巻く感情感情感情の渦

そしてある時、少女たちは「セレクターバトル」の真の代償を知ることになるのですが…。

 

本作は、少女たちの織りなす世界を彩る「BGM」も魅力の一つです。ミステリアスなピアノから激しい戦闘曲まで目眩く変わり続ける独特の不気味な音響は、時には不協和音にすら姿を変え、揺れ動く展開や少女の心情を演出します。

OPEDも音響方針に沿う素晴らしい出来。歌詞一つにも物語が持つ残酷なまでの美しさが表れています。正直「selector」のおかげで分島花音さんが好きになりました。

killy killy JOKER (TVアニメ「selector infected WIXOSS」オープニングテーマ) (通常盤)

killy killy JOKER (TVアニメ「selector infected WIXOSS」オープニングテーマ) (通常盤)

 

 

というわけで百合 Advent Calendar 17日目でした。あまり百合について語れていなかったような気もしますが、2期は目眩がするほどに百合です。強烈です。よろしくお願いします。

*1:ゲームデザインにはMagic: the Gatheringの殿堂プレイヤー、八十岡翔太さんも関わっています